「結局お前はこの世界、いや―お前の大切な“星”を殺すのだな。」
男は蔑んだ笑みを少女に向けた。
少女は男を見つめた。その目は少女のものではない光を宿していた。
その目を見た男は驚愕し、段々と顔色を悪くしていく。
「あなたは忘れてしまったのですね。何故私がマナとひとつになったのかを。」
少女ではない何かは、一度目を伏せ再び目を開け語りだした。
「私がマナの一部となったのは“星"を消滅させないため。
本来なら“星”は決まっている寿命を過ごし新たな“星”を私と共に育むはずだったのに、
愚かにもあの人を忘れた者があの人の命を吸い始め、
このままでは時が来るまでにあの人が消滅してしまう。
私はあの人を失わないためにマナとひとつになった。
…もうお解かりでしょ?何故私がこれを最後にしようとしているのか。
"星"の寿命はつきかけている。この娘が新たな“星”をあの人と産んだのが何よりの証拠。
もうこの世界は終わる。」
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