「何でお前が犠牲にならないといけないんだ。」

 青年は顔を歪ませながらうめく様に言った。

「―もうすぐこの星は死にんでしまいます。 空気は汚れ、星が汚れ、人はもちろん、生き物が住めなくなります・・・。 まだ"星"生まれたばかりですから。」

 少女は微笑みながら、青年にとって残酷な言葉を発した。分かってはいたがやりきれない感情に青年は唇を噛む。

「まだ、星の命はあるだろ。あいつが"星"になるまで持ちこたえる…。」

 少女は静かに首を横に振った。ただただ、静かに青年が最も受け入れがたい答えを突きつけた。

「もう、崩壊の音が聞こえ始めていますから・・・。」




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