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 声が聞こえる 遠くの方で
 初めて聞こえた声に 胸が騒いだ

 走って、走って 声の方へ向かって行った
 そこに1人の人がいた
 声をかけようと口を開いた

 だけど声を出そうと頑張っても
 怖くて声が出せなかった
 心が叫んでも、体が言うことを聞かない

届けたい心 阻む思い

 ちっぽけなモノが集まったらどうなるのだろう。

 たくさん集まって大きなモノになるか、ちっぽけなままでいるか。

 だが大きなモノだけが良いのではない。
 大きなモノも、ちっぽけなモノも、それぞれ大事なモノなんだ。

 忘れがちだけど、みんな知っている事なんだ。


ちっぽけなモノ みんな知っている事

 彼女はいつもあいつの隣にいた。

 戦いを繰り返すたびに、俺の周りに人が集まったが、それと比例するように自分というものが虚ろになっていった。  みな俺に勝手な理想を押し付けてきて、段々と、それが負担となっていく。

 そんな俺を拾い上げてくれたのは、彼女だった。

 虚ろな俺を形づけてくれたのは、あいつだった。

 だから、彼らが幸せになる。それだけで俺は嬉しかったんだ。



 なのに・・・



 ああ、なんて世界は非常なんだ。

 あいつは死に、彼女は世界の為に眠りについた。

 そして俺は、彼らのいない世界で永い間行き続ける。

 来る時が訪れるまで。
とある軍事国に特殊な能力を持った者で構成された部隊がある。
人々に恐れられ差別される彼ら

王妃が生きていた頃 温厚だった国王は暴君と化し

王女は父親である国王に愛情を与えてもらえず
胸のうちに暗い闇を宿す

感情を失いかけた彼女に再び笑わせたのは
人々から恐れられている特殊能力部隊の面々
彼らが出会った事により歯車は動き出す
孤独を抱えた男 ラムド
彼を愛する女 リフェリア

彼らの心はすれ違い、彼らの思いとは別の方向に運命が動き出す。
幼い頃に交わした約束
二人にとって大切なものには変わりないはずなのに
ラムドは約束を守るため戦い、傷つき
リフェリアは縛り付けられている彼を開放しようよする

“ずっと、守るから”
“一番大事なのはあなただけ”


約束したはずなのに、その約束を果たそうともがけばもがくほど
彼らは離れていく
「どうして貴女がここにいる」
 不機嫌極まりない顔でいきなりいわれたのに、それに傷つくでも、怯えるでもなく、彼女はけろりと返す。
「どうして、と仰られまして・・・。ここは私の家ですし、今日は特にどこかへ出かける用事もありませんから、ここでのんびりさせて頂いてます。あ、もちろん午前中に仕事はほとんど終わらせましたのよ?」
 さも、それは褒められることだろうと眩しいほどの笑顔で言ってのける彼女はやはり大物なのだろう。周りにいる人々の心臓にはすこぶる悪いが。現に真っ青になっている人が数名ほどいる。
「そういうことではない。なぜ貴女が、ここにいるのか聞いている」
「あら、先ほど申し上げましたでしょう?ここでのんびりさせて頂いてますの」
 楽しそうにコロコロ笑う彼女にあっという間に怒りが頂点に達したが、場所が場所なので、何とか自分を抑える。彼女の奇怪な行動は今に始まったことではない。落ち着け、落ち着くんだ自分。・・・とかいう彼の心の葛藤を知ってか知らずか、彼女はさらなる爆弾を落とす。
「質問を変えよう。ここに来た理由はなんだ」
「いつもより早く時間が空いてしまったので、どうしようかと悩んでおりましたの。そうしたら、リリナがだんな様のことをもっと知るべきだと言いまして。そういえば、結婚してから1カ月経ちますのにまだお互いのことをあまり知らないということに気がついたので、早速行動に移してみたわけです。おわかりになりまして?」
「・・・私は貴女が嫌いだ」
「はい、存じ上げておりますが?」

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