彼が死んだと知った時

再び私の世界の一部が音を立てて崩れていった。

この耐え難い痛みは何だろう


09/03/08

そんな些細なコトでうろたえないで欲しい

僕たちはこんなにも脆いものではないはず


09/03/08
ここはどこだ
ここにはなにもない

なにをしている
ただただなにもかんえず

おまえはだれだ
わたしはわたし


09/03/08
歌声が聞こえてきたんだ
とても心が躍る 歌声が
その音が聞こえる方に歩いて行くと
君がいた
太陽の光に照らされて美しく輝いた君がいた


歌を聴いていたら 野原に行きたくなった
見晴らしがよく さわやかな風が吹く野原に


09/04/16

 見えなかった事が見えた時
 目の前の世界が急速に広がっていく
 それは希望か、絶望か

「どうしたの?すごく辛そうな顔してる」

 手を伸ばして彼の頬に触れる。

「何だ?俺はお前に心配されるよなしけたツラしてっか?」

 おどけて私の手を優しく外す彼。
 私は顔を歪ませた。
 決して泣くまいとした行動だったが、その効果もなく涙が溢れて止まらない。

「どうした?何で泣くんだ」

 止まらない私の涙を彼は拭う。

「あなたが泣かないから…辛いのに辛いって言わなくて、心が悲鳴を上げているのに…それを無視するから、いつかあなたが壊れてしまうんじゃないかって不安で仕方ないの」

 俯いて自分で涙を拭う。
 再び彼の顔を見るとどうすればいいのか分からないという顔をしていた。
 困った顔をした彼を見て私はさっきの言葉を言うのではなかったと後悔が押し寄せる。

「忘れないで…あなたは一人じゃない、独りじゃないの」

「だから、私は私のために泣いてるの」



09/04/16

「“どうして泣かないの”って聞かれちゃった」
 苦笑しながら言う私をあの人はただ静かに見ていた。
 それが嬉しかったのか安心したのか分からないが、今まで誰にも言うことがなかった・・・いや、自分すら分からなかったことが、すんなりと心の奥底から浮かんできた。
「たぶん、私は泣かないんじゃないの、泣けないの。・・・てか、どっちも一緒かな?・・・泣いてしまったら止まらなくなってしまうから、頭が・・・おかしくなってしまうから。小さい頃は毎日のように泣いてた。自分に嫌気が差して、“何で私ばかり”って毎日毎日。そのせいか、泣くと頭が何かによってかきまわされる感覚がするの。自分と言う存在が、壊れてしまうんじゃないかと思うくらい」

 だから怖くて 泣けないの

 そう言いながら、泣きそうな笑顔をしている彼女は今にも消えそうで儚かった。
 

「暑い」
「夏だからね」
「暑いせいで、課題に集中できないんだけど」
「そりゃ、大変だねぇ・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「いいかげんお前、部屋にクーラー入れろよ」
「人間負けたら終りだよー」
「それは、励ましているのか?」

「寒くなったなぁ…」
「そうだねぇ」
「なのに、何故あなたのその手には冷たいアイスクリームが存在しているのでしょうか?」
「それは寒くなったが故だよ?」
「いや、何故に最後疑問形とかは置いといて、答えになってない。つーか、よくこの寒い部屋でそんなん食べられるな」
「うーん、心頭滅却すれば火もまた涼しって感じで」
「意味わからん」
「いーんだよ。糖分が足りなくなったんだ!いきなり甘いものが食べたくなって、近くに甘い食べ物はアイスしか売ってなかったんだ!どうだ、まいったか!」
「だから、意味わからんて」
「ほんねどーしょねぇ」
「何言ってんの?あんた」
「方言」
「さいですか」

08/10/19

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